マックス・ヘッドルーム事件

1987年11月22日、午後9時16分、アメリカのシカゴでそれは起きた。
電波ハイジャックである。
画面に映し出された映像はイギリスのCGで作られたキャラクターである「マックス・ヘッドルーム」だった。
その映像のおよそ2時間後、マックス・ヘッドルームが再びシカゴのお茶の間をジャックした。
2度目のジャックは1分22秒と長めであった。
問題の映像が流れた直後は、テレビの視聴者から多数の問い合わせがテレビ局に殺到した。
翌朝には、各テレビ局において、こぞってこのアクシデントを放送し、一気に注目が集まった。

アメリカの電波放送責任者は直ちに捜査を開始した。
犯人は放送技術の知識が豊富な人間という事は断定できたが、特定まではできなかった。
犯人を特定できなかった一番の理由は、死亡者が出るなどの凶悪事件になっていない点である。
凶悪事件にならなかった分、本格的な捜査ができず、不十分となってしまったのである。
結局この事件は、犯人がわからないまま、歴史に残る電波ジャック事件として記録されてしまった。

マックス・ヘッドルーム

ぞの後の調査で、実はこの番組自体は生放送ではなかった事や、他にもいろんな検証がされているが、結局犯人が誰なのか?
何の為にこのような事をしたのか、全く分かっていない。
前述のように事件そのものが緊急性・凶悪性に欠ける事がら、その後の捜査に力を入れる事ができない点も大きな要因とされている。
今後この事件が再び注目されるようになり、現在の技術力を持って研究してくれる日がくることに期待したいところである。