フェラデルフィアの軍艦透明化実験

1943年、第二次世界大戦の最中、米軍はとんでもない実験を行っていた。
当時最先端の科学理論を駆使し、透明化する軍艦を開発したというのだ。
その実験はフェラデルフィア沖で行われた。
その驚くべき内容は、外からは徐々に船が薄っすらと透明化し、やがて完全に見えなくなったという。
そして、船内は悲鳴が轟き、やがて船員たちは炎に燃えて焼死したという。
中には船同様に透明化し、消えてなくなった者もいたというから驚きだ。

あまりもSFチックでにわかには信じがたい話ではあるが、アインシュタインの統一場論を応用すれば、理論上不可能ではないとの見方もある。
統一地場論とは、重力と電磁力を、一つの方程式で説明しようというものだ。
簡単に説明すると、電磁力を強めれば重力が消え、モノが浮くようになるというものだ。
逆に、電磁力を小さくするとどうなるか?
統一地場論を完成させるには、重力が弱まらなければならないわけだが、ここが統一地場論の壁となっている。

重力が超協力化したものがブラックホールだが、ブラックホールは太陽の数十倍もの巨大な恒星が超新星爆発を起こし、やがて萎縮をはじめ、パチンコ玉ほどの大きさまで凝縮した後にブラックホールと化す。
ブラックホールになると次元の壁に穴が開き、別の次元と繋がると言われるが、これもアインシュタインの統一地場論によって説明がつくのである。
電磁力に大きな変化を加えると、環境は大きく様変わりする。
フェラデルフィアで行われた実験は、電磁力がマイナスまで発展し、予期せぬ事象が起きたものと言われている。

具体的に統一地場論がどのように応用されたかだが、強力な磁場が発生すればレーダー波や可視光は吸収されると考えられ、レーダーなどに感知されない戦闘機を作る事が可能と考えられた。
だが、この計画の責任者が実験敢行の前にこの世を去り、フォン・ノイマンという原子力研究にも携わる近代科学の第一人者が引き継ぐ事になった。
実験に使用された船は護衛駆逐艦のエルドリッジ号だ。

–凄惨な結末–
事件当日、電磁波を強めていくと緑色の霧が発生し、みるみる船影が薄れていった。
やがてレーダーからも消え、エルドリッジ号そのものが完全に消滅した。
この結果を受け、アインシュタインの統一地場論が証明された格好となり、実験は成功に見えた。
しかし、船内にいた船員には、とんでもない悲劇が訪れていた。
ある者は突然体が燃え上がり、ある者は精神に異常をきたし、ある者は船同様に忽然と姿を消した
この実験による死者は16名、残った者の大半に精神異常の所見が見られた。。

また、一説では、別の言い伝えもある。
というかこっちの方が有名なのかもしれない。
一度姿を消したエルドリッジ号は、少し離れた同じフェラデルフィアの海上に現れた。
つまり、ワープをしたというのだ。
しかも、帰還した乗組員たちは、甲板や壁にめり込んでいたというのだ。

●フェラデルフィア事件の信ぴょう性
この実験では、テスラコイルと呼ばれる共振により高周波・高電圧を発生させる変圧器が使用されたとされている。
テスラコイルは実在する機材だが、物体を瞬間移動させたりする効果はないはずだ。
UFOの動力源に使われているという説もある。

しかし、テスラコイルを発明したニコラ・テスラという人物がいかにもオカルトなのである。
自身が宇宙人と会話したとか、通常失笑されるようなことを平気で言うのだ。
ただ、ニコラ・テスラはただのホラ吹きではない。
テスラコイルは今でも使われているし、エジソンが発明した白熱電灯よりはるかに技術的にもレベルが高いのである。
ところが、知名度ではエジソンの方がはるかに上であり、ニコラ・テスラはほとんど知る人がいないほど知名度は低い。
唯一ニコラステラが得た名声が、磁場の強さを示す国際基準単位に「テスラ」が採用されたことだ。

●私見
ここからは私の私見となるが、本当にこの実験は成功したのか?
そもそも実験そのものが本当にあったのかどうか、数多くの疑問が残されている。
普通だったらこんな議論すらバカバカしい話なのだが、あまりにも有名な話である上、アインシュタインの統一地場論を裏付ける内容のものである事から、簡単にむしはできないのである。
そして実験に参加した人物が、あのエジソンと対等にわたりあったニコラテスラだ。
信ぴょう性についてはかなり怪しいが、関わってる人物が人物だけに判断が難しいところだ。
ただ一つだけ言える事は、テスラコイルに者を瞬間移動させる能力はないという事だ。
やはり単なる作り話の可能性の方が高いとみるべきなのかもしれない。